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悪寒の症状には、どのような薬をおすすめすればよいですか?

風邪が疑われ、熱はなく、悪寒が中心ということであれば、葛根湯や麻黄湯などの漢方薬が候補になります。

質問

「昨夜悪寒があったが、今は熱はない」というお客様が風邪薬を求めて来店されました。 お薬の箱裏の効能効果の字が小さくて読めなかったとのことで、「悪寒と書いてありますか?」と聞かれました。どうやら悪寒に効くお薬がほしかったようです。 私は何も答えることができず、お客様は「パブロンSゴールドW錠」を購入されました。 熱はなく悪寒だけがある場合、どのような市販薬を選択すればよいのでしょうか?

回答

【村松】

前提として、市販薬は「今ある症状」に対して薬を選びます。「昨夜悪寒があったが、今は熱はない」とのことですが、この質問からは「今ある症状」が何なのかわかりませんでした。今回は「悪寒」と想定して回答しますが、次回からはお客様に具体的にヒアリングしてください。

風邪で悪寒の症状がある時は、葛根湯や麻黄湯などの漢方薬が候補になりますが、これらの薬は熱が上がりきる前(汗をかく前)のタイミングで服用します。しかし、「今は熱はない」と記載があり、昨日すでに熱があったということなのか、それとも今のところ熱はないという意味なのかがわかりませんでした。

そのため、状況によっては、葛根湯などの服用タイミングとして適切ではない可能性もあります。

村松早織

薬剤師。登録販売者の資格取得や法定研修などを行う会社を運営中。