OTC医薬品を正しく選ぶ教室 オンラインサロン Q&Aデータベース
更新日

医療用医薬品の「バイアスピリン」の代わりに「バファリンA」を服用すると、どのようなリスクがありますか?

アスピリンは、成分量によって作用が異なります。「バファリンA」の成分量では、抗血小板作用が期待できません。

質問

お客様が「バファリンA」を2週間に1回購入していました。お話を伺ったところ、医療機関で抗血小板薬の「バイアスピリン」が処方されていました。 「成分が一緒だから大丈夫でしょう?」と言われましたが、受診勧奨して販売はしませんでした。高齢者でしたが、病院が遠くて待ち時間も長いため、「バファリンA」を1回2錠、朝晩に飲んでいたそうです。

これをもし話を聞かずにそのまま販売し服用していたら、どのようなリスクがあったのでしょうか?

回答

【鈴木】

「バファリンA」や「バイアスピリン」に配合されるアスピリン(アセチルサリチル酸)は、少ない量で「抗血小板薬」、多い量で「痛み止め」として使われます。市販薬の量は、痛み止めの量であり、抗血小板作用は期待できません。その方が、もし抗血小板作用を期待して治療しているとすれば、市販薬で代替にはなりませんし、とても危険なことです。

鈴木伸悟

薬剤師。書籍の執筆や全国各地での講演を通してOTC医薬品の正しい知識を発信中。